長い貨物列車を組んで、平らなレールの上はなめらかに走るのに、坂にさしかかったとたん貨車がばらばらに外れてしまう。その裏にあるのは、まさに物理のしくみです。そして解決策は、本物の鉄道が何十年も使ってきたあるコツにあります。
連結が外れる物理、磁力と重力
木製レールの貨車は磁石でつながっています。このつながりは、機関車の引く力が車輪の摩擦と貨車の重さを上回っているあいだは保たれます。そこに坂が加わると、坂をすべり下りようとする力が上乗せされ、やがて磁石の連結が、つながり全体のいちばん弱い箇所になります。
とくに長くて重い貨車のつながりは、坂で1台の機関車の引く力では足りなくなります。いちばん大きな引っ張りに耐えている連結が、まっ先に外れます。それは多くの場合、機関車に直接つながった連結ではなく、列車のもっと後ろの連結です。
どの電動機関車が坂を確実に登れるのかを基本から知りたい方は、こちらの一覧をご覧ください。 木製レール用の電動機関車ガイド。
磁石の弱さという隠れた原因
もうひとつのよくある原因は、連結部そのものにひそんでいます。すべての連結が同じ強さとはかぎりません。車両によっては片側だけが本物の磁石で、もう片側は鉄板や金属ピンになっているものもあります。磁石と金属のつながりは、磁石どうしのつながりよりはっきり弱くなります。
さらにやっかいなのは、運が悪いと同じ極どうしが反発してしまう場合です。すると列車は連結部の金属スリーブだけで保たれることになり、坂にはとても足りません。
後押し機関車のコツ、坂のためのプロの解決策
2台目の機関車を後押し機関車として列車の最後尾につなぎます。前で1台が引き、後ろで1台が押す。こうすれば実際にかかる力は2倍になり、貨車どうしが金属パーツだけでつながっている場合でも、確実に走り続けます。
これはおもちゃ用に考えたものではありません。本物の鉄道も、山岳路線の長い貨物列車では後押し機関車を当たり前に使っています。
正しい貨車の並べ方
貨車の並べ方も差を生みます。次のように組むと最適です。
- 機関車のすぐ後ろ: いちばん重く、いちばん強い磁石どうしの連結を持つ貨車。
- 列車の中ほど: 中くらいの重さで、ふつうの連結の貨車。
- 列車の最後尾: 軽めの貨車や連結の弱い貨車。ここはいちばん負担が小さい場所です。